観測装置

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Ooty 空気シャワーアレイ

Ooty 空気シャワーアレイは、約 8 m 間隔で 六角形の格子状に並べられた シンチレーション検出器 256 台と ミューオン検出器 8 基で構成されています (2002 年 4 月 1 日現在)。シンチレーション検出器、ミューオン検出器は、 それぞれ空気シャワー中の電子成分、ミューオン成分を計測します。

Ooty 空気シャワーアレイ
Ooty 空気シャワーアレイ

シンチレーション検出器

個々の シンチレーション検出器 は、50 cm × 50 cm × 5 cm の プラスチックシンチレーター 4 枚で構成され、1 m2 の面積の中に入ってきた空気シャワー粒子 (主として電子) を検出します。シンチレーターは、その中を荷電粒子 (空気シャワー粒子) が通過すると、青色の光 (シンチレーション光) を発します。 この光をシンチレーターの上約 60 cm のところに設置した 光電子増倍管で電気信号に変換します。


シンチレーション検出器の断面図

シンチレーション検出器の断面図


各シンチレーション検出器からの信号は、約 230 メートルのケーブルで 中央の建物に集められます。 信号の強度と到着時刻は電子回路を 経てコンピュータに記録され、このデータを解析することにより、宇宙線の エネルギーや到来方向等を推定します。

観測された空気シャワーのサンプル

観測された空気シャワーのサンプル


ミューオン検出器

ミューオン検出器は、 10 cm × 10 cm × 600 cm の比例計数管 58 本を横に並べて レイヤー (検出器層) を作り、 このレイヤー 4 層をコンクリートでサンドイッチにしたものです。 各レイヤーは、ミューオンが入ってきた位置を 10 cm の精度で測ることが出来、 4 層それぞれで測ったミューオンの位置を組み合わせることによって、ミューオン の到来方向を測定します。

ミューオン検出器の検出原理

ミューオン検出器の検出原理


一番上のレイヤーの上には、厚さ約 2 m の コンクリート層が置かれています。 空気シャワー中の電子のほとんどがこのコンクリート層で吸収され、電子より 物質を透過するミューオンを選択的に検出することが出来ます。

ミューオン検出器の透視図

ミューオン検出器の透視図

超高エネルギー宇宙粒子物理学研究室 - Ooty 空気シャワー実験

Last modified: Thu Jul 18 22:37:54 JST 2002